人間関係

職場の人間関係に疲れた時に考えるべきこと5選

  • 同僚と話を合わせるのがツラい
  • 上司と馬が合わなくて毎日が苦痛
  • 勤務時間外や休日も職場の人のことが頭から離れない

上記のような状況で悩んでいませんか?

令和3年雇用動向調査の結果によれば、転職入職者が前職を辞めた理由のうち「人間関係」を挙げた人は男性が8.1%、女性が9.6%。

このうち、性別・年代別に割合が高かったワースト5は次の通りです。

  • 1位:19歳以下男性(18.1%)
  • 2位:55〜59歳女性(16.2%)
  • 3位:20〜24歳男性(12.8%)
  • 4位:50〜54歳女性(12.6%)
  • 5位:40〜44歳女性(12.3%)

    厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概要・転職入職者の状況」より

男性は25歳未満、女性は40歳以上の層が職場の人間関係に不満を抱えやすい傾向があることが分かります。

どのようなタイプの人が職場の人間関係に疲れやすいのでしょうか。

また、職場の人間関係に疲れた時はどう対処すればよいのでしょうか。

職場の人間関係に疲れた時に考えるべきことについて解説します。

職場の人間関係に疲れやすい人の特徴

同じ職場に勤めていても、人間関係に疲れやすい人と疲れにくい人がいます。

人間関係に疲れやすい人によく見られる特徴は、主に次の3点です。

人の目が気になる

人間関係に疲れやすい人の特徴として、常に人の目が気になってしまうという点が挙げられます。

職場は人間関係が固定化されやすく、毎日のように同じ面々と顔を合わせることになりがちです。

すると、「他の人からどう思われているだろう?」「以前の失言を覚えているだろうか?」など、気になることが増えていきます。

実際には、本人が気にしているほど周囲は覚えていなかったり、気にしていなかったりするケースが少なくありません。

しかし、本人にとっては「いつまでも気になる」問題のため、時間が経つほど人間関係が息苦しくなってしまうのです。

普段から人の目が気になる人は、職場でも周囲の視線を気にしすぎているのかもしれません。

プライドが高い

プライドが高い完璧主義タイプの人も、職場の人間関係が苦痛になりがちです。

人には必ず得意・不得意がありますし、働いていれば失敗をすることもあります。

しかし、プライドが高い人は他人に弱点を知られることを「恥ずかしい」「できれば避けたい」と感じるのです。

そのため、仕事でミスをしたり成果が出なかったりした時に、必要以上に恥ずかしいことと捉えてしまいます。

実際には自分からハードルを上げているのですが、いったんハードルを上げてしまうとなかなか自分から下げられません。

分からないことを素直に聞けなかったり、不得意なことを認められなかったりする人は、このパターンに該当するかもしれません。

自信がない

自分に自信がなく、つねにビクビクとした状態で過ごしていると、職場で過ごす時間が苦痛になりがちです。

仕事を自分の判断で進められなかったり、うまくいかないことも乗り越えられると前向きな気持ちになれなかったりするでしょう。

すると、周囲からも「仕事を任せられない」「1人で担当させるのは不安」といった見方をされるようになっていきます。

良好な人間関係を築く上で謙虚さは重要な要素ですが、自信がなさすぎても人が離れていってしまうのが難しいところです。

職場の人間関係には見えない力関係も深く関わっているため、自信がなさそうな人は軽く見られてしまう恐れがあります。

同僚や上司との信頼関係がなかなか築けず悩んでいる人は、もしかしたら自信のなさに原因があるのかもしれません。

職場の人間関係に疲れた時に考えるべきこと5選

職場の人間関係に疲れた時は、次に挙げる5つのポイントを意識してみましょう。

5つ全てを無理に試す必要はないので、自分に合った方法を試してみることが大切です。

心理的な「避難所」を確保する

勤務中・勤務時間外を問わず、自分の中に心理的な「避難所」を確保しておく方法は非常におすすめです。

たとえば、定期的に訪れるお気に入りの場所があれば、職場の同僚が知らない自分だけの避難所になります。

職場の人間関係がうまくいかなくても、「またあの場所へ行こう」と思えれば励みになるかもしれません。

他にも大切な人や趣味など、職場以外に心理的な避難所を確保しておくことで気持ちに余裕が生まれます。

職場と自宅を往復する生活になっている人は、職場だけが世界の全てにならないように気をつけましょう。

心理的な「避難所」の確保はすぐに実践できる対策なので、ぜひ試してみてください。

人間関係に優先順位をつける

社内外を問わず、自分と関わりのある人との人間関係に優先順位をつけてみるのも1つの方法です。

たとえば、職場に「合わない」人がいるとしましょう。

その人のことが四六時中頭から離れないようでは、いわば相手に自分の人生を奪われている状態です。

しかし、その相手が自分の人生にとって非常に重要かと言えば、決してそんなことはないでしょう。

家族やパートナー、プライベートの友人など、職場の人間関係よりもはるかに大切にしたい人たちがいるはずです。

そういった大切な人たちのことを考える時間を増やし、優先順位の低い人たちのことはできるだけ思考から排除しましょう。

大切な人に贈り物をしたり、手紙を書いてみたりするのもおすすめの方法です。

職場の人に対する期待値を下げる

そもそも職場の人に対する期待値を下げてしまうのも効果的な方法の1つ。

職場の人間関係に疲れてしまう人の多くは、職場の人に対して期待し過ぎています。

期待しているからこそ、「どうしてもっと〇〇してくれないのか」「本来は〇〇であるべきだ」と考えてしまうのです。

職場には、もともと知らない人同士が集まって働いています。

同じ組織に属しているとはいえ、本来は赤の他人なので期待通りの行動や発言をしてくれないのはある意味当然と言えます。

思い切って期待値を下げてしまえば、ごく普通のことでも「意外ときちんと対応してくれる」と思えるようになるでしょう。

無意識のうちに職場の人に期待していた面があるようなら、あえて期待値を下げて多くを望まないと決めてしまうのも1つの方法です。

今後のキャリアプランを考える

自分が今後どんな働き方をしたいのか、将来のキャリアプランを考えてみるのもおすすめの対処法です。

職場の人間関係に囚われてしまっていると、自分自身の将来や夢といった大きな目標を見失いやすくなります。

自分はなぜ今この職場で働いているのか、現状の努力と将来の目標はどうつながっているのか、改めて考えてみましょう。

キャリアプランを再構築した結果、今の職場が自分の将来にとってあまり有益な場所ではないという結論に至るかもしれません。

その場合は、転職を進めて次のステップに踏み出すことも検討してみてはいかがでしょうか。

職場の人間関係は、しょせん社内での出来事に過ぎません。

環境が変わればまた新たな人間関係を築けますので、現状に囚われてしまわないことが大切です。

社外のネットワークを強化する

意識的に社外のネットワークを強化するのもおすすめの方法です。

異業種交流会やビジネスセミナーに参加するなど、普段の人間関係とは異なる人々と接点を持つ機会を意識的に作りましょう。

職場の人間関係に疲れている時は、職場で顔を合わせている人との関係性の範囲内で物事を捉えがちです。

社外の世界に目を向けることで、「自分が悩んでいることは世の中のほんの一端に過ぎない」と知ることに意義があります。

社会人になると、職場以外で人間関係を築く機会が限られてしまうことも少なくありません。

定期的に新しい価値観や考え方に触れ、視野が狭まるのをできるだけ防ぐことが大切です。

社外のネットワークは、将来的に転職する際にも役立つ可能性があります。

思わぬところで次のキャリアのヒントが見つかることもあるので、積極的に社外のネットワークを強化してみてはいかがでしょうか。

人間関係のストレスに潰されないコツ

職場の人間関係に疲れていると自覚している時は、そのストレスに潰されないように注意してください。

固定的な人間関係が原因のストレスに潰されないためのコツを紹介します。

キャリアを「自分で選べる」状態にしておく

実際に退職や転職を実行するかどうかはともかく、キャリアを「自分で選べる」状態にしておくことは非常に重要です。

転職しようと思えばいつでもできると思えれば、限られた人間関係に囚われてしまうリスクを抑えられます。

今すぐ転職する予定がなくても転職エージェントに相談だけはしておくとよいでしょう。

また、副業に挑戦して勤務先の給料以外の収入源を確保しておくことも、気持ちの余裕を保つ上で有効な手段です。

辞めたくても辞められないと思い込んでいると、限られた人間関係が息苦しくなりがち。

キャリアを自分の意思で選べる状態を維持することで、まずはその息苦しさから解放されましょう。

ストレスを無理に発散させようとしない

ストレスを無理に発散させようとするのも、実はあまり得策とはいえません。

暴飲暴食でかえって体調を崩したり、無駄な出費が増えて後悔したりと、結果的に自己評価を下げる原因になりがちです。

ストレスが溜まっていると感じたら、まずは休むことを優先させましょう。

可能なら有給休暇を取得したり、早めに仕事を切り上げて睡眠時間をしっかりと確保したりするほうが効果的です。

最も避けたほうがよいのは、同僚と愚痴を言い合うことでしょう。

否定的な言葉を言ったり聞いたりした際、人間の脳は主語を認識できません。

つまり、上司や苦手な同僚の話をしていても、自分のことも含めて否定されているように脳は認識してしまうのです。

職場の同僚や上司を否定することは、自分が属している組織の一部を否定することを意味します。

そこで働いている自分の価値も下げることになるため、愚痴大会に参加するのは避けたほうが無難です。

ストレスを無理に発散させようとせず、休養を優先させましょう。

やらないこと・断ることの線引きを決める

やらないこと・断ることの線引きを自分の中で決め、「いい人」をやめるのも1つの方法です。

人間関係で悩む人の多くは、面と向かってはっきり言えない・遠慮してしまうといったことがストレスの原因になっています。

嫌な顔をしない・断らない「いい人」をやめるタイミングはいつでも構いません。

明日から「いい人」をやめようと決めたら、そのタイミングで「やらない」「断る」を実践してもいいのです。

たとえば、特定の同僚とランチに行くのが苦痛であれば、「今日は行かない」と思い切って断ってしまいましょう。

翌日も「今日もやめておく」と伝え、断る日が何日か続くといずれランチに誘って来なくなるはずです。

こうして「距離を置きたい」という意思表示をすることで、人間関係のしがらみの一部から解放されることができます。

重要なポイントは「やらないこと」「断ること」の基準を自分自身で決めることです。

人に流されたり、影響されたりする場面を1つ1つ断ち切っていくことで、少しずつ本来の自分を取り戻せるでしょう。

まとめ

職場の人間関係は、働きやすさや仕事の充実感を決定づける要素の1つといえます。

しかし、同僚や上司はそもそも他人ですので、他人の言動をコントロールすることはできません。

自分自身でコントロール可能な考え方や捉え方、行動といった部分に注目して、上手なストレス回避の方法を見つけてください。

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